あまり聞き慣れない「コルテックス」というキーワード。薄毛について色々と調べている私でも聞いたことのない単語でした。
この記事ではコルテックスについて色々と調べてみましたので、ご覧ください。
コルテックスとは
コルテックスとは、髪の毛の中にある繊維状のタンパク質でできている層のことです。髪の毛の内部は、中心部分から木の年輪のように3つの層が重なった構造になっていますが、その中の層の一つです。
髪の毛の中心には、メデュラ(毛髄質)という柔らかいタンパク質でできている芯になる層があり、その周りをくるむように存在しているのが、コルテックス(毛皮質)です。
さらにその上には、シャンプーやコンディショナーなどでよく聞くキューティクル(毛表皮)が毛髪をコーティングするように周囲を包んでいます。
画像引用元:https://soin.space/2020/03/%E9%AB%AA%E3%81%AE%E6%AF%9B%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/
上の画像を見ていただければ分かるように、コルテックスは髪の大部分を占める層で、毛髪の主成分であるタンパク質の他にも「脂質」「水分」「メラニン色素」などが含まれています。
コルテックスの中は、線維状のタンパク質であるケラチンタンパク質がねじり合わさって束になり、さらに、その束同士がねりじ合うような形で構成されていて意外と複雑なんです。
コルテックスの量そのものが髪の毛の太さ、脂質や水分が髪の毛の硬さ、メラニン色素が髪の毛の色にそれぞれ影響を与えています。
メデュラ(毛髄質)とは
メデュラには少量のメラニン色素が含まれていて、立方体形の細胞が蜂の巣のように並んでいます。この立方体形の内部には空気を通す穴が開いていて、その空気穴に空気が貯まることで、直射日光の熱から頭部を守っているのです。
「空気なんかで熱から守れるの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、空気というのは熱を遮断するにはとても優れた性質を持っているのです。
熱伝導率という言葉を聞いたことがあると思います。その文字通り熱の伝えやすさを数値で表しています。馴染みのあるものを抜き出していますので一覧でご覧ください(単位は割愛しています)
鉄: 53
コンクリート:1.62
ガラス: 1
水: 0.6
石膏ボード: 0.22
木材: 0.12
空気: 0.02
このように空気は熱を伝えにくいことで比較すると、圧倒的に優れていると言えますね。
キューティクル(毛表皮)とは
キューティクルは厚さ0.005㎜ほどで、拡大すると魚のウロコのように重なり合っていて、細かく見てみると8層ほどにもなっているのが特徴。タンパク質が主な成分で、熱や紫外線といった外敵から髪の毛の内部を守る大切な役割も果たしています。
外部からダメージを受けたキューティクルは、1枚1枚が毛羽立ち、引っ掛かったり、絡みやすくなってしまったりします。そのまま放置しておくと、パサつきやツヤ不足にもなり、枝毛や切れ毛といったさまざまな髪トラブル招いてしまいますので、正しいケアが必要です。
キューティクルの弱点の一つは紫外線です。長時間にわたって紫外線を直接受けているとキューティクルが剥がれやすくなってしまいます。紫外線の強い夏のシーズンの外出ときには、日傘や帽子や髪用の紫外線スプレーをつけるなど紫外線から髪を守りましょう。
男性だとドライヤーもかけずに自然乾燥をさせてる方もいらっしゃいますが、キューティクルは湿度が高いときや濡れているときに開きやすい性質を持っています。
開いた状態でいると髪が絡まりやすくなってしまいキューティクルが剥がれる原因にもなるため、シャワーの後は早めに乾燥させるように心掛けましょう。
コルテックスを増やすには
髪が細くなると、全体的に髪のボリュームが減ってしまい薄毛が目立って気になります。髪1本1本が細くなると拡大するとスカスカの状態となり、頭皮をカバーできるものが無くなるため、地肌が直接透けて見えて薄毛の印象を人に与えてしまいます。
そうならない為に、髪の1本1本を太くすることによって髪全体のボリュームを増やさなければいけません。髪が太くなるということは、髪が丈夫になり切れ毛などのトラブルも減らすことができます。
髪を太くするにはキューティクルの層を厚くし、コルテックスの量を増やすことがとても重要になります。
食事改善
コルテックスはたんぱく質と脂質、水分、メラニン色素でできています。そのなかでも多いのが繊維状になったケラチンというたんぱく質です。
コルテックスを増やすには、体内でケラチンを作り出さないといけません。ケラチンになるアミノ酸が多く含まれている食材を意識して多く摂るようにしましょう。
アミノ酸が多く含まれる食品として代表的なものは
などがあります。食事にはバランスが必要で偏った食品の摂取はよくありません。おかずに工夫を加える場合は、納豆を追加してアレンジしてみましょう。例えば、イカをお刺身のまま食べるよりイカ納豆にするといった工夫が大切になってきます。
個人的にはやっぱり和食がベストな選択ではないかと思います。全てにおいてバランスがよく、動物性のアミノ酸も植物性のアミノ酸も摂れますからね。
こうやって体内に取り入れられたアミノ酸は再合成されて髪の元となるケラチンになります。効率よくケラチンを作るには、アミノ酸を分解する働きがあるビタミンBが必要になります。
ビタミンBを多く含む食品としては
などがあります。また、アミノ酸からケラチンを作るために必要な亜鉛も一緒に摂取したいですね。亜鉛を多く含む食品としては
「ピュアココア」「抹茶」「ゴマ」「豆腐」「アーモンド」「海苔」「えんどう豆」「蕎麦」「切り干し大根」
「牡蠣」「チーズ」「豚レバー」「牛ロース」「カニ」「スルメ」「ラム肉」「卵」「鶏肉」「アワビ」
などがあります。亜鉛は、すべての細胞に存在しているため、肉・魚介・種実・穀類など幅広く多くの食品に含まれていますね。
また、抜け毛や白髪、脱毛などを予防するビタミンといわれているビオチンも食品から取り入れるようにしたい栄養素です。ビオチンは他のビタミンと同様、糖質や脂質、タンパク質の代謝を助け、体内でアミノ酸からブドウ糖を作るのに必要な栄養素です。
ビオチンは、きのこ類、肉類、種実類、卵類、魚介類といった幅広い食品に多く含まれています。ビオチンを多く含む食品としては
「乾燥椎茸」「乾燥きくらげ」「生舞茸」「生ひらたけ」「生えのきだけ」「生マッシュルーム」「生ぶなしめじ」
「鶏レバー」「豚レバー」「豚腎臓」「牛腎臓」「牛レバー」
「バターピーナッツ」「落花生」「ヘーゼルナッツ」「ひまわり」「アーモンド」
「アサリ」「カレイ」「アンチョビ」「カタクチイワシ」「シシャモ」「たらこ」「マイワシ」
ビオチンが不足するとアトピー性皮膚炎や脱毛などの皮膚症状や食欲不振だけにとどまらず、うつなどの症状が現れることもあるので注意したいですね。
生活習慣の改善
髪を太くするためには、頭皮だけでなく、全身を健康にすることが基本です。体全体のコンディションを整えることで、頭皮の環境も整ってくると考えましょう。
良質な睡眠
体を十分に休めるには、睡眠時間をただ単に増やすことより、質のよい睡眠を得ることの方が大事になってきます。適度な疲労感は、良質な睡眠のよきパートナーです。ストレッチなどの軽めの運動で体を動かしましょう。
しかし、寝る直前に運動すると体温が高くなりすぎ、逆に寝付くことが難しくなりますから筋トレなどの激しい運動は避けるように注意しましょう。
入浴はシャワーですませるのではなく、40度くらいのぬるめのお湯にゆっくりつかるのが効果的です。これはリラックス効果が得られるだけでなく、高くなった体温を放熱しようと血管が開くことで、血流のよくなった手足から熱が逃げていき、体温が下がることで寝付きが良くなります。
睡眠の質を高めるためには、寝具なども重要なポイントです。自分に合った高さの枕や硬さが心地よいくらいのマットレスなどですね。
パジャマ選びにも気を遣いたいものです。快適な睡眠のために一番パジャマにピッタリなのが、汗をしっかり吸い取ってくれる薄手のコットン製です。寒い冬場までこれで通す必要はありませんが、基本的には薄手のコットンにしましょう。
有酸素運動
髪の原料となるケラチンの生成に必要な栄養は、毛細血管に流れる血液から届きます。血流が豊かなほど、毛母細胞が受け取る栄養は多くなります。
逆に、血流が乏しいほど、毛母細胞が受け取る栄養は少なくなります。運動不足が薄毛の原因になると言われているのは、こうした理由があるからなんですね。
ウォーキング、ジョギング、水泳、自転車、筋トレなどを週に3~5回、1日合計20分程度行うと、心臓から血液を送り出す機能が強化されるので、血流改善に効果的です。運動する習慣は質の良い睡眠やストレスの解消にもつながるため、生活習慣にと取り入れたいですね。
人の体は加齢に伴って新陳代謝が衰えてきます。運動によって血流が良くなることは、血流によって栄養素が多く運ばれ毛母細胞の活性化にもつながり、育毛にも効果的なんです。
血流改善だけではなく、有酸素運動をすると当然に汗をかきます。発汗による汗が毛穴に詰まっている老廃物やゴミを取り除き、頭皮環境の改善にも繋がってきます。
禁煙する
「タバコは百害あって一利なし」というのは有名ですね。喫煙をすると体内の活性酸素増加し、体の老化を加速させます。
喫煙時にニコチンが体内に煙と一緒に吸い込むと、毛細血管が収縮し体内の血流全体、特に末端の毛細血管への流れが悪くなります。当然ですが、血流が深く関係している髪の毛にも、良い影響はありませんよね。
また、喫煙により毛細血管が細くなり、体のすみずみにまで酸素を運びにくくしてしまいます。細くなった毛細血管は、頭皮のすみずみまで酸素を十分に運ぶことができず、髪の毛の元となる毛母細胞の分裂まで阻害してしまいます。
半日とか結構時間を空けてタバコを吸うと、目の前がクラクラとしたことが喫煙者なら誰でも経験していると思います。これは、血流に乗って酸素が末端まで届いていない、言わば一時的な酸欠状態を作り出しているのです。
喫煙すると、腸壁からのビタミンCの吸収率が低下するうえに、体内でのビタミンCの代謝が早まります。 体内に取り入れられたビタミンCは、利用されないまま尿中に排出されるビタミンCの割合は、非喫煙者では約10%ですが、喫煙者では約30%にも及びます。
つまり、体だけではなく肌や頭皮へビタミンCをたくさん送り込むことができず、髪の毛は栄養不足におちいってしまうのです。
「第六次改定日本人の栄養所要量」では、「喫煙者、特にヘビースモーカーは非喫煙者の2倍量程度のビタミンCを摂取することが望ましく、受動喫煙者もその摂取に十分配慮する必要がある。」といった記述も見られます。
それではビタミンCを多く含む食品をご紹介しますね
黄ピーマン130g:195㎎
芽キャベツ100g:160㎎
レモン100g:100㎎
ピーマン100g:76㎎
ゴーヤ100g:76㎎
柿100g:70㎎
キウイフルーツ100g:69㎎
レモンは納得ですが、パプリカがこんなにビタミンCを含んでいるなんて意外でしたね。
また、タバコを吸うと、男性ホルモンが増えるといわれています。ハーバード大学の公衆衛生学部の調査によると、タバコを吸うことによって男性ホルモンが10〜30%増加するという結果が報告されています。
勘の良い方ならお気づきでしょうが、抜毛の原因となるのは元々男性ホルモンだったDHT(ジヒドロテストステロン)でしたよね。男性ホルモンが増えるということは、DHTが増えることにも関係してきますのでタバコの影響はバカにはできません。
ストレスをためない
人間は自律神経によって血行をコントロールしていますが、強いストレスを受けると、自律神経に乱れが生じたり、筋肉が緊張することで、血管の収縮を引き起こします。
血管が収縮すると、血流が減少して、次第に血行が悪くなっていきます。太い血管ならさほど影響はありませんが、頭皮にある血管は細い毛細血管なので影響を大きく受けます。
毛髪を作っている毛母細胞は、毛乳頭と呼ばれる部分が毛細血管から栄養を受け取り、細胞分裂をしながら髪を作っていきます。髪が一旦抜けても、再び髪が生えてくるのは、この活動が正常におこなわれているからです。
ですが、ストレスで自律神経が緊張して血管の収縮が起こると、毛乳頭に十分な栄養を送ることができなくなってしまいます。その結果、抜け毛が増えたり新しく生えてくる毛髪が細く弱くなり、薄毛の原因になってくるという訳なんです。
現代社会では、ストレスを避けて全くストレスを感じない生活を送ることはほぼ不可能です。ストレスの原因が仕事だったり家庭環境だったり人間関係だったり、人によって違います。
なので、ストレスの原因を断とうとするのではなく、ストレスは溜め込まず、発散する方法を見つけたりする事を心がけることが大切となります。
それではアンケートによる男女別にストレス解消の方法をご紹介します
晩酌、お酒を飲む 47%
好きなものを食べる・外食する 20%
とにかくたくさん寝る(睡眠) 14%
スポーツで汗を流す 13%
好きなテレビ番組を観る 12%
旅行や温泉へ出掛ける 11%
音楽を聴く 11%
何もしないでボーッとする 10%
ゆっくりとお風呂に入る 10%
家族団らん・子供と遊ぶ 10%
好きなものを食べる・外食する 38%
デザート・菓子など甘いものを食べる 32%
晩酌、お酒を飲む 28%
友人に会って、おしゃべりをする 24%
好きなテレビ番組を観る 17%
ショッピングをする 17%
とにかくたくさん寝る(睡眠) 15%
ゆっくりとお風呂に入る 15%
旅行や温泉へ出掛ける 14%
お茶・コーヒーを飲む 13%
男性はお酒によってストレス解消され、女性は美味しい食べ物によってストレス解消されているようですね。
コルテックスを増やして薄毛を改善するために、食事改善もやった!睡眠の改善もやった!有酸素運動もやった!禁煙もした!ストレス解消もやった!さて、後は何をすればイイ?
これを見ている貴方がAGAであれば、AGA治療に効果的な内服薬の「フィナステリド系」と「デュタステリド系」この2種類の内服薬を外用薬と併用することをオススメします。
外用薬(塗り薬)だけで十分という考えであれば、ミノキシジル配合の外用薬をオススメします。この3つは日本皮膚科学会が出しているガイドラインで「強く勧める」としたAGA治療の成分なんです。
画像引用元:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
このブログのトップページでは、上にあるようなフィナステリド系やデュタステリド系の内服薬もご紹介しています。
外用薬に至っては日本では一番有名といっても過言ではない「リアップ」の3倍以上もミノキシジルが配合されている治療薬もご紹介していますので、活用していただければと思います。
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