毛乳頭や毛母細胞を活性化せよ

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薄毛やAGAについて調べていると、必ずといってイイほど出てくる「毛乳頭」や「毛母細胞」といったキーワードがあります。

この記事では毛乳頭や毛母細胞がどういったモノで、薄毛やAGAを改善させるためにどうやって活性化させれば良いのかなどをご紹介していきます。

毛乳頭とは

毛乳頭とは毛根の根元にあり、毛球に覆われている部分で、毛を作る部分です。毛乳頭の下から真皮が入り込み、毛細血管や神経が繋がっています。毛乳頭の外側には毛乳頭細胞があります。


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毛乳頭細胞は育毛促進因子であるタンパク質の一種である「FGF-7」を産生し、毛乳頭細胞が増えることによって太く健康的な毛髪が下から押し上げられて生えます。

さらに、毛乳頭の周囲を覆うようにして毛母が存在しており、毛母には毛髪を作り出している毛母細胞があります。

毛母細胞は毛細血管からアミノ酸などの栄養分を吸収して、それを原料に細胞分裂を繰り返し、新しい細胞によって押し上げられたものが毛髪になります。

毛母細胞とは

毛母細胞の場所については上の図を見て頂ければ分かります。毛母細胞の細胞分裂が活発化すると髪の毛は順調に太く長く成長していきます

毛母細胞の周りには色素細胞と呼ばれる色素生成細胞があって、髪の色の元となるメラニン色素はここで作られています。

生まれたばかりの毛というのは、実は全部白いんです。毛母細胞で作れた直後の白い髪は、毛根で成長する過程で色素細胞からメラニン色素を取り込み、それが私たちが普段目にする黒髪として頭皮から押し出されるように現れます。

メラノサイトからメラニン色素を受け取って髪の毛を黒くする働きを持つ毛母細胞は、毛乳頭から産生されるFGF-7という育毛促進因子によって活発に活動します

このFGF-7が減少して毛母細胞の細胞分裂が弱くなったり活動をやめてしまうと、髪の毛が成長しにくくなり薄毛やAGAのようになってしまいます。

毛乳頭や毛母細胞を活性化させる

髪を作り出す毛乳頭や毛母細胞を活性化させるにはどういった事をやれば良いのでしょうか?まず、薄毛や白髪や髪に元気がなくなる原因となるのは主に「血行不良」「栄養不足」「ホルモンの影響」になってきます。

それでは毛乳頭や毛母細胞を活性化させるために、それぞれ対策を見ていきましょう

栄養不足を改善する

髪の99%以上はケラチンというモノで構成されています。このケラチンは18種類のアミノ酸が合成されて出来上がったタンパク質なんです。

では、ケラチンを構成している18種類のアミノ酸をご覧ください

シスチン    18.0%
グルタミン酸    14.2%
アスパラギン酸  7.7%
アラニン     2.8%
グリシン     4.2%
イソロイシン   4.8%
ロイシン     8.3%
メチオニン    1.0%
フェニルアラニン 3.6%
プロリン     9.6%
スレオニン     10.6%
セリン      9.6%
トリプトファン  1.3%
チロジン     3.0%
バリン      5.9%
アルギニン     10.8%
ヒスチジン    1.2%
リジン      3.1%

ケラチンを構成しているアミノ酸の主要な成分を詳しく見てみましょう

シスチン
髪の毛を構成する成分のうち最も比率が多いアミノ酸がこのシスチンです。シスチンは髪の毛に占める割合が高いためシスチンが不足すると、薄毛や抜け毛が進行しやすくなる原因に直結します。

シスチンの働きとしては、髪の毛を太く丈夫にする育毛効果と、活性酸素による薄毛や抜け毛の原因となる頭皮の弱体化や老化を抑制する働きなどがあります。

シスチンは非必須アミノ酸なので、極端に不足することはありません。ですが、乳幼児にとっては必須アミノ酸になります。硫黄を含んでいる含硫アミノ酸の1つなので独特のにおいを持ちます。

シスチンを多く含む食品としては、「レバー類」「卵」「ニンニク」「玉ねぎ」「ブロッコリー」「芽キャベツ」「マグロ」「カツオ」などがあります

注意が必要なのは、水銀・ヒ素・鉛・カドミウム・スズなどといった有害金属・お酒・タバコ等が体内に入ると、これらを人体にとって無害にしようとしてシスチンを大量に消費してしまいます。

グルタミン酸
グルタミン酸は体内で生成することができる非必須アミノ酸です。人の肌の角質層の細胞はケラチン繊維と線維間物質から構成されており、線維間物質に肌の潤いを保持する天然保湿成分が存在します。

グルタミン酸は、その天然保湿成分の約40%という大部分を占めています。頭皮トラブルを起こしやすい人は角質層に含まれるアミノ酸の不足が考えられるので、食品からできるだけ多く摂っておきたいところです。

グルタミン酸は、私達が知っているほとんど全ての食材に含まれています。なぜなら、動植物や微生物、私たち人間も含め、生物はみな生きるために必要なグルタミン酸を、自分の体内で作っているからなんです。

特に多くグルタミン酸を多く含む食品には、「チーズ」「昆布」「生ハム」「漬物」「醤油」「みそ」「アンチョビ」「玉ねぎ」「人参」「ブロッコリー」「トマト」「マッシュルーム」などがあります。

グルタミン酸のような旨味物質は単独で使うよりも、アミノ酸であるグルタミン酸と、核酸系うま味物質であるイノシン酸やグアニル酸を組み合わせることで、うま味が飛躍的に強くなるので上手く組み合わせると相乗効果を発揮します。

例えるなら「昆布+かつお節」「玉ねぎ+肉類」「白菜+鶏肉」というのが代表的な「イノシン酸+グアニル酸」の組み合わせになります。

ロイシン
ロイシンは必須アミノ酸の一種で、筋肉を強化したり、疲労を回復させる効果があります。ロイシンはバリン、イソロイシンとともにBCAAと呼ばれ、運動時のエネルギー補給としてスポーツサプリメントなどに配合されいるので、一度は目にしたことがあると思います。

ロイシンをはじめとするアミノ酸は、髪の毛のたんぱく質の大部分である約80%を構成し、髪の潤いと健康を保っています

天然のアミノ酸は体にも存在するものであり、刺激が少ないため、シャンプーやリンスなどのヘアケア用品に活用されています。またロイシンが不足すると、皮膚炎症状を引き起こすことも報告されており、ロイシンが肌の健康に重要な役割を持つと考えられています。

また、ロイシンはタンパク質の分解抑制・合成促進の調整など、タンパク質の構成に深く関わっているので、毛髪の健康状態を改善してくれたり育毛効果があると言われています。

ロイシンは、必須アミノ酸含有量の高い食品に多く含まれます。特に気を使うことなく通常の食事をしていれば、不足することはないようです。

特にロイシンを多く含む食品ですが、「牛ヒレ」「牛レバー」「鶏むね肉」「鶏もも肉」「アジ」「マグロ」「タラ」「かつお節」「納豆」「豆腐」「きな粉」「卵」などが上げられます。

アルギニン
アルギニン酸は準必須アミノ酸とも呼ばれるアミノ酸のことです。この準必須アミノ酸とは、体内で合成することのできるアミノ酸なのですが、合成できる量が限られているため、意識して食べ物などから体内に摂取しないと不足がちになってしまうアミノ酸なんです。

アルギニン酸は血管を拡張させる働きがあるために、血行不良が原因となる薄毛の育毛には良いとされています

その他にもアルギニン酸の働きはたくさんあり、成長ホルモンの分泌、筋肉組織の増強、免疫機能を高める、アンエチエイジング効果、疲労回復などがあります。

毛髪だけでなく、体全体の健康状態や運動機能や美容といった年齢や性別など関係なく、誰にでも深く関わるアミノ酸です。

アルギニンを多く含む食品としては、「ゼラチン」「湯葉」「かつお節」「豆腐」「落花生」「きな粉」「大豆」「ゴマ」「シラス干し」「クルミ」「車海老」「スジコ」などがあります。

体内でより効率的にアルギニンを利用するには食べるタイミングもポイントとなります。成長ホルモンは、夜寝ている間に多く分泌されることが分かっています。その材料となるアルギニンを就寝前に摂ることで、成長ホルモンの分泌促進や代謝促進効果が進みますよ。

セリン
セリンとは体内で合成できる非必須アミノ酸の一種です。自然界にアミノ酸は500種類以上存在しますが、人間のたんぱく質を構成するものはたったの20種類しかありません。セリンは人間のたんぱく質を構成している重要なアミノ酸です。

セリンは体内でシステインに変換されます。システインは非必須アミノ酸の一種で、毛髪を構成するのに多く存在しており、頭皮の生まれ変わりを促進する働きがあります

セリンを多く含む食品としては「大豆」「小麦」「豚肉」「湯葉」「カツオ」「高野豆腐」「きな粉」「練乳」「しらす干し」「海苔」「小豆」「スケトウダラ」「牛乳」などがあります。

セリンは牛乳に含まれるたんぱく質の内80%を占めるカゼインに多く含まれていることが分かっています。眠れない夜に、ホットミルクを飲むと眠りにつきやすいと言われるのは、牛乳に質の良い睡眠をもたらすセリンが含まれているからです。

アスパラギン酸
アスパラギン酸は、その名の通りアスパラガスに多く含まれるアミノ酸の一種で、体内でのエネルギー生成を促進したり、疲労を回復させたりする働きがあります。

アスパラガスに含まれているビタミンやミネラルには、血管の状態を整える効果や、血液を綺麗にする効果があります。そのため、体の中も外も健康状態を整えることが出来て、髪を健康で綺麗な状態に保つことに繋がります。

アスパラギン酸は、髪の主成分であるアミノ酸の一種なのは最初にお伝えした通りです。そのため、薄毛の予防や改善に特に効果が期待出来る物質なんです。

アスパラギン酸を多く含む食品としては、アスパラガスの他にもあって「かつお節」「高野豆腐」「もやし」「プロセスチーズ」「グリンピース」「サワラ」「ハモ」「まあじ」「カツオ」「すじこ」「タラ」「カレイ」などがあります。

注意点としては、アスパラギン酸はビタミンのように、加熱すると構造が壊れてしまう性質があるた
め、調理の際はあまり加熱しすぎないように工夫が必要になってきます。

どの食品もスーパーなどで簡単に手に入るので、食生活の中に積極的に取り入れて健康な髪を手に入れましょうね。

スレオニン
スレオニンは体内で合成することができない必須アミノ酸に分類されています。スレオニンは、細胞の成長を促進する効果や、肝臓の脂肪蓄積を抑制する効果が発見されています。

また、スレオニンはコラーゲンを合成する際の材料として使用されるため、肌のハリを保つ効果があります。当然、大切な頭皮環境を整えてくれる働きも備えています

保湿剤として化粧品に配合されることもあることから、保湿に重要な役割を担っているのが分かりますね。また、亜鉛と結びつき髪のハリを出してくれる効果もあります。

スレオニンを多く含む食品としては、「卵」「スキムミルク」「ゼラチン」「カツオ」「クロマグロ」「豚ロース」「鶏むね肉」「高野豆腐」「プロセスチーズ」などがあります。

スレオニンが不足すると貧血や成長阻害が起きる可能性が指摘されています。また、スキンケアや体の新陳代謝にも大きく影響していています。

プロリン
プロリンは皮膚などの組織を構成するコラーゲンの原料となるアミノ酸の一つで、ゼラチンや動物の皮などに豊富に含まれています。

コラーゲンとは、肌にハリと潤いを与えて丈夫な骨をつくるたんぱく質の一種で、皮膚や骨、腱などに広く分布し、細胞同士をしっかりと結びつける働きがあります。美容に敏感な女性に人気がある商品にはコラーゲン配合というのが多いですよね。

「コラーゲン合成促進活性」「表皮細胞増殖促進活性」「角質層保湿作用」などがあり、一度破壊されたコラーゲンを修復する働きがあるため、美容にとっては重要です。

皮膚の表皮や真皮の細胞を強固にくっつける働きがあるので、顔などはモチロンですが、健康的な頭皮を保つには重要な成分です

プロリンを多く含む食品としては、「豚肉」「ゼリー」「マシュマロ」「焼き麩」「湯葉」「高野豆腐」などがあります。

体内でプロリンが欠乏してくると、体内のコラーゲンの量が減少し、皮膚にできた傷の治りが遅くなったり、膝や腰などの関節に痛みを感じやすくなったりするなどの影響が出る可能性があるようです。

ご紹介したようなアミノ酸を食事から取り入れることは大切です。髪だけではなく、肌ツヤなど外見にも影響が大きいので、若さを保つには必須と言えますね。

血行不良を改善する

私たちの体は約60兆個の細胞で出来ており、毎日約4500億個もの細胞が次から次へと生まれ変わっていってます。しかし、加齢とともに、血流が悪くなると細胞にまで栄養が運ばれにくくなり、血液の流れが悪く頭皮がうっ血し、細胞の生まれ変わりが滞ってしまいます。

血流が毛母細胞まで栄養を運ばないと、毛母細胞では細胞分裂が活発に行われません。その結果、薄毛になりやすくなるのです。頭皮の血流を良くして細胞が元気に生まれ変われるようにすれば、頭皮も髪も再び元気になります。

ヘッドマッサージ


画像引用元:https://mrs.living.jp/k_life/article/1914660

両指を使って、頭皮を軽くつまむように、指を滑らせながら行うのがポイントです。

頭皮マッサージの効果は血流を良くするだけではありません。頭皮ケアをすることで、頭皮を下から上に持ち上げるので、たるみを食い止め顔のリフトアップの効果もあります。

頭皮にはリンパ管も多く集まっているため、頭皮マッサージでリンパの流れをよくすることができます。首から頭への血流を呼び込みながら、不要な老廃物を押し流すことで、顔のむくみが解消されてスッキリした顔立ちになってきます。

顔のくすみの一番の原因は、頭皮の血行不良によるものと言われています。後頭部の首筋から血流を引き上げ、顔と頭皮の血行を促進して、顔全体の血行が改善れるとくすみが薄れていき透明感のある肌を取り戻すことができます。

毛細血管が密集する脳のすぐ近くにある頭皮をマッサージすることで、全身の毛細血管の隅々まで血行がよくなります。頭皮マッサージをしたあとは、体がぽかぽかして女性を悩ませる冷え性まで改善させる効果が期待できます。

シャンプー

シャンプーは、頭皮の毛細血管まで栄養を届けるためのセルフケアであり、皮脂が多く雑菌が繁殖しがちな頭皮を清潔に保つために行うことです。なので、毎日シャンプーするのは当然ですが、髪ではなく頭皮を洗うものだと考えてください。

これはよく知られている事ですが、頭皮への刺激が少ないアミノ酸系のシャンプーがオススメです。髪が気になる方ならば、洗浄力より頭皮への影響を一番に考えましょう。

すすぎの際は、シャワーが地肌に直接当たるように時間をかけて十分にすすぎます、洗っていた時間の2~3倍の時間をかけてすすぎ残しのないようにしましょう。

逆立ち

日常生活で私たちは重力の影響を受けて生活をしている為、どうしても血液が下に溜まってしまいがちです。その為、頭皮の血流も滞りやすくなってしまいます。

その対策として簡単に気軽に始められるのが逆立ちです。逆立ちをすると下半身に溜まった血液が逆流しはじめます。逆立ちをして顔が真っ赤になるのを誰でも経験しているはずです。そうすると、頭皮に十分な血液が届けられます。

頭皮の血液循環が良くなるということは、すなわち頭皮にたっぷりの栄養と酸素が届けられ、毛母細胞の細胞分裂が活発になり育毛に適した環境が出来上がるわけです

これは眉唾ものの話ではなくて、逆立ちをすることは、健康大国アメリカでは「inversion therapy」として多くの女性から支持を受けている健康法なんです。

逆さの姿勢になることで血行をよくし、冷え性、リウマチなどに効果がある。下がっている内臓を元の位置に戻す効果があり、胃下垂、消化不良、便秘を改善するといった効果があるので人気があるようですね。

逆立ちには「完全倒立」「三点倒立」などがありますが、もっと簡単なのは「ヨガのサルワーンガアーサナのポーズ」です。バランスも取りやすく初心者向きな逆立ちですよ。


画像引用元:http://news.line.me/issue/oa-womenshealth/32578a204231

このように「ヘッドマッサージ」「シャンプー」「逆立ち」を日常生活に取り入れて、頭皮の毛細血管の隅々まで栄養が届くようにしていきましょう。

ホルモンの影響

男性ホルモンが薄毛に影響しているのは周知の事実です。まず、体内から男性ホルモンであるテストステロンが分泌されています。そしてこの男性ホルモンであるテストステロンは血液と一緒に体中を流れていきます。

このテストステロンが、血液を仲介して主に頭皮の生え際や頭頂部に存在する 「5αリダクターゼ」 という還元酵素と結びつくことで、より強力な男性ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されます。

このDHTは、毛乳頭にある男性ホルモンレセプターと結合して脱毛因子である「TGF-β」を増やすことが分かっています。そして脱毛因子の「TGF-β」が毛乳頭や毛母細胞へ「髪の毛がぬけるように」と指令を出すことにより髪が抜けてしまいます。

テストステロン+5αリダクターゼ → DHT+レセプター → TGF-β → 髪よ抜けろ!

髪の成長は「成長期」「後退期」「休止期」というヘアサイクルを経て髪の一生を終えます。通常であれば成長期は2~6年なのですが、脱毛因子である「TGF-β」の司令により成長期の途中で細く短い髪であっても抜けてしまうのです

薄毛やAGAの方の成長期は数ヶ月~2年と短くなり、この短くなったヘアサイクルを繰り返し、その範囲が広がっていくという悪循環をもららしているのです。

なので、薄毛の元凶とも言える「5αリダクターゼ」の発生を抑えることが重要になってきます。この薄毛改善のキーワードである5αリダクターゼについては、別の記事に詳しく書いているのでご覧ください。

5αリダクターゼについて

5αリダクターゼの発生を抑える方法や、本当に効果のある医薬品などもご紹介しています。

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